プレスリリース

2021年6月28日

スマートスケープ株式会社

代表取締役 吉田  隆


類似形状データベース「SS4M」 村田機械で採用

類似品検索30分から5分に時間短縮を目指す

 探すことが面倒で1から図面を書いていた時間を、新規開発に投下


先進技術を活用したシステムインテグレーション事業を展開するスマートスケープ株式会社 (本社:東京都港区、代表取締役:吉田 隆)が提供する「類似形状データベースSS4M(エス エス フォー エム)」が、京都府京都市伏見区に本社を置く機械メーカーである村田機械株式会社 繊維機械事業部(本社:京都府京都市、代表取締役社長:村田大介 以下:繊維機械事業部)に20216月に採用されています。

 

検索時間が30分から5分に短縮するなど、導入前にかけていた時間と、それに伴うコストの削減を想定しています。

導入背景:業務効率化を目指して

 

村田機械株式会社は、世界初の技術である圧縮空気の力で結び目なしに糸をつなぐ装置「マッハスプライサー」や、従来の概念を覆す画期的な紡績方法による糸づくりを実現した「ボルテックス精紡機」など、革新的な技術開発で世界の紡績業界をリードしてきました。また、ロジスティクス・FAシステム、クリーンルーム対応保管・搬送システム、工作機械、情報機器など多角的な事業を展開しています。

村田機械様製品 ボルテックス精紡機


繊維機械事業部では出図された図面を、自社開発の図面管理システムで管理していますが、大量にある図面の中から類似図面を探すには、品名または品番をキーに検索しその結果の中から1枚ずつPDF図面を開いて確認する必要があり、さらに大量にある図面の中から機種を超えた類似部品の検索には膨大な手間と時間を要していました。大量にある図面の中から機種を超えた部品の共通化を果たすことは困難で、設計者は「類似図面を探すよりも新しく図面を書いたほうが早い」という意識になり、リードタイムやコストに大きな影響を与えていました。

 

新機種の開発が進む中、設計業務の効率化、図面点数削減等が課題になっており、蓄積された大量の図面の中から短時間で図面、類似部品を探し出す効率化ツール、部品共通化促進のツールとして、当社が提供する「SS4M」を検討されました。

 

SS4M」は、10種類以上の3D CADデータに対応しており、類似形状検索機能だけではなく、3D形状比較もできる機能性、類似精度の高さ、ユーザビリティーの高さを評価いただき、繊維機械事業部の設計部門と資材部門での導入を決定いただいています。


■想定導入効果:

類似部品検索が30分から5分以内に短縮。類似図面参照による作図時間の短縮も。

 

SS4M」は、データベース内のモデル群から形状が似ているモデルを探し出すことができ、過去の設計・製造ノウハウを再利用することにより、設計、製造、購買、見積などの業務の生産性を向上させるためのツールです。蓄積された 3D CAD データ群から、類似した形状を検索、3D モデル表示し属性情報などの確認をすることが出来ます。

導入以前は、機種を超えた類似部品の検索に、設計者は構想設計の段階で1部品あたり平均23分、資材部門では1部品当たり平均7.5分もの時間を検索作業に費やしていました。既存システムで全機種の部品を検索対象とした場合、1週間以上検索のみに没頭しなくてはならない状況でしたが、SS4Mを導入することで検索時間はわずか5分以内で類似部品を見つけることができるようになり、全体で1部品当たり30分程度のリードタイム短縮を見込んでいます。また、類似検索によって過去実績部品の流用、参照を行うことで1部品あたり30分程度の作図時間の減少に繋がる想定です。

共通化可能な部品の発見によりコスト削減に

 

SS4M」による類似検索を利用することで、部品の共通化は加速され、あらゆる部門の人件費だけではなく、委託設計費、調達のための出張費、工場運賃、消耗工具費などのコストダウンも見込まれます。

■村田機械株式会社 ご担当者の声

「全機種の部品が瞬時に検索結果に表示されるため、機種を超えた部品の共通化を加速するだけでなく、既存図面を流用することで作図時間を大幅に短縮することが出来ました。弊社にとってSS4Mは「なくては困るツール」となりました。」(繊維機械事業部 技術/田村氏)

 

「今後、短縮できた時間を、評価や新規開発に使うことで開発スピードを上げ、結果QCDの向上に繋げられると確信しています。SS4Mの導入は設計部門だけではなく、資材の見積価格算出においても、見積算出のスピード、見積の信頼性の向上、コストダウン(類似部品をベースにしたコスト交渉)などの有用性があり、上流~下流工程の全工程において大きなメリットをもたらしてくれると予想しています。様々な情報をSS4Mから引き出せるように他システムと連携させ、利用価値を最大化するよう取り組んでいきます。」(繊維機械事業部 システム管理/北本氏)

【繊維機械事業部がSS4Mを導入したポイント】

<機能>

 ・類似精度が高い

 ・CAD属性以外の様々なフィルタリングが可能(製品サイズ+CAD以外のユーザー情報)

 ・類似度順にサムネイル表示される(モデルの最終保存状態の向きに関わらず、比較しやすいように一定の向きを向いている)

 ・類似形状検索機能だけではなく、3D形状比較もできる

 ・対応3DCADファイルがネーティブフォーマットに対応している

 ・ユーザビリティーが高い

 <運用>

 ・類似形状データベースを自動で作成するため、教師データが不要で運用が簡単

 <その他>

 ・スマートスケープの担当者の迅速かつ丁寧な対応

 ・機能強化の提案を前向きに検討し、エンハンスしていただける

 

 ・サーバーライセンスのため、接続端末数やデータ数に制限が無い

SS4Mの特徴

AI(機械学習)を活用した類似形状検索システム

3D CADファイルから作成した画像から抽出した特徴をテキスト (Visualワード)化して作成したデータベースにより類似形状検索シテムを実現しています。

類似形状データベースの自動作成

過去の3D CADファイル群から機械学習に必要な多視点画像をプログラムより自動作成します。 3D CADファイルを所定のフォルダにコピーする以外、人手は一切必要ありません。

10種類以上の3D CADデータに対応

 

様々な3D CADファイルから類似形状検索データベースを作成することができます。3D CADファイルさえ準備すればよく、PDM/PLMCADシステムなどは必要としません。

【ライセンス形態】

<サーバーライセンス>

 

サーバー上の構築された類似形状検索データベースにネットワーク経由でWeb ブラウザからログインして利用します。接続端末数に制限はありません。



■村田機械株式会社について

村田機械株式会社は、日本の繊維産業の隆盛期であった1935年に京都で創業以来、世界初の技術である圧縮空気の力で結び目なしに糸をつなぐ装置「マッハスプライサー」や、従来の概念を覆す画期的な紡績方法による糸づくりを実現した「ボルテックス精紡機」など、革新的な技術開発で世界の紡績業界をリードしてきました。そのほか、ロジスティクス・FAシステム、クリーンルーム対応保管・搬送システム、工作機械、情報機器など多角的な事業を展開しています。

社名         : 村田機械株式会社

代表取締役社長  : 村田 大介

設立         :昭和10年(1935年)7

所在地          :京都市伏見区竹田向代町136

従業員数       :グループ 7800名、単独3600名(20214月現在)

資本金          : 9億円

事業内容         : ロジスティクスシステム・FAシステム・クリーンFA・工作機械・シートメタル加工機・
               繊維機械・
情報機器などの製造販売

 

 U R L            : https://www.muratec.jp/


 

【本件に関するお問い合わせ先】

スマート・スケープ株式会社

プロダクト事業部 デジタルエンジニアリング営業部

TEL : 03-6455-4484

e-mail: p-sales@smart-group.co.jp