プレスリリース

2020年6月11日

スマート・スケープ株式会社

代表取締役 吉田  隆

 


AR のビジネス活用 「一致」と認識した物体を画面上で追跡

カメラの前に部品を置くと、瞬時に特定

「同じような部品を判別できるか⁉」 検証動画公開


 

 先進技術を活用したシステムインテグレーション事業を展開するスマート・スケープ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:吉田隆)は、3D オブジェクトトラッキング(※)技術で、複数の似たような部品から目的の部品を識別して特定できるかの検証をスマートフォンのカメラ機能を使用し 2020 年 6月に行いました。

 (※)CAD データを対象部品にカメラ機能で重ね、両者の一致率が高ければ同一部品とみなし物体追跡すること。エッジの一致率によって判断される。

検証動画のスクリーンキャプチャ 

【動画公開中 https://youtu.be/U2bfDVMThlQ 】 

左:画面に表示した AR モデルと実際の部品 

中:画面上で AR モデルに部品を重ね合わせる。一致しない部品であれば特に変化なし

右:一致した場合は、磁石に引き寄せられるように瞬時に重なり合う 

  識別する物は銀色のアルミニウム素材で軸径やエッジ加工が異なるシャフトホルダー5 点を使用しました。識別検証では、屋内外の光、明るさにより、識別精度にどのような影響があるかも行いましたが、屋外の晴天の場合と屋内の暗い環境の場合は識別の精度は下がりました。本検証では軸径がキーとなるため、その部分のエッジが多く検出される向きを設定しましたが、光が強い場合は光によって部品が反射しエッジが識別し辛くなり、暗過ぎる環境下では軸径部分が黒くなってしまい輪郭が曖昧になるため、多少異なっている形状でもオブジェクトトラッキングしてしまったと考えられます。 

 しかし、反射しにくい色・素材の部品であれば天気の影響は受けにくいと考えられることや、背景色もオブジェクトトラッキングに影響する可能性があるため、輪郭が見える環境であれば、業務に十分に実用できるという結果になりました。

検証した部品 5 点

一番類似している 2 点の部品を重ねた3D 画像


類似部品の識別に活用、検査業務への活用が広がる

 本アプリケーションは、部品をカメラの前に置くと、瞬時に目的部品かどうかを識別できるため、経験の浅い技術者が製品の組付けやメンテナンスを行う際に、わざわざ経験者に聞かずとも瞬時に判断できるようになります。 

 また当社が提供する『REFLEKT ONE』(※)は、オブジェクトトラッキングした AR と一緒にテキストを表示させることができるので、「どの製品に使用されているか」「リードタイム」「代用部品」「価格」等の属性情報も同時に表示させることでユーザーの利便性を高めることができます。 

 今後はさらなる検査業務への応用利用が期待され、完成物が設計通りにできているかの判別や、大規模の設備に必要な数万個の少しずつ異なる部品の照合など、本アプリケーションの活用が現場の効率化につながると考えています。

 

 スマート・スケープは今後も xR(AR/VR/MR)の先進技術を活用・応用した次世代ソリューションの提供に努め、お客様の業務課題改善に貢献して参ります。 

 

【本件に関するお問い合わせ先】

スマート・スケープ株式会社

プロダクト事業部 デジタルエンジニアリング営業部

TEL : 03-6455-4484

e-mail: 3dpdf@smartscape.co.jp